ムハマド・ユヌス氏講演会など―DCの立地アドバンテージについて






 (写真上)聴衆と握手するユヌス氏。スタンディング・オベーションを受けるなど、大盛り上がりの講演会でした。


②     「有識者による次期大統領へのアドバイス」座談会@MSB

こちらは、MSBの内部団体であるBusiness, Society, and Public Policy Initiative主催による座談会で、経済・外交・内政それぞれの有識者が、次期大統領への政策顧問になりきってアドバイスをする、という一風変わったイベントでした。(座談会のタイトルも”My Piece of advice to the Next President of the United States is…”です。)



 登壇者は元DC市長など豪華なメンバーばかりでしたが、「政治オタク」としては、やはり元上院多数党院(民主党)内総務のジョージ・ミッチェル氏(この方はGeorgetown Law Centerの出身者でもあります)が印象的でした。ミッチェル氏はクリントン政権下で北アイルランド特使を務め、外交にも造詣が深いはずですが、今回は外交論を封印し、大統領選を前にして、「合衆国憲法の理念に立ち返ろう」「皆で力を合わせてA More Perfect Unionを目指そうではないか」と呼びかけており、かつてなく分断されてしまっているアメリカの世論に対する、ベテラン政治家の危機感を肌で感じることができました。



MSBはじめDCの教育機関等では、今回紹介したもの以外にも、毎日ように著名人・専門家による貴重な講演会が開催されています。忙しい日常から少し離れ、より大局的な目線から、ビジネス・スクールを経て「自分が成し遂げたいこと」を再確認するために、これ以上のリソースが集積されている場所は、なかなかありません。改めて、DCの立地アドバンテージを実感した両日でした。