こんにちは、Class of 2018のHです。更新が滞ってしまいましたが、こちらMSBでは先日、秋学期(Fall Semester)が終了し、最終試験(Final Exam)が実施されました。
クラスでの発言、Midterm Exam、及び宿題等の結果も成績に反映されるものの、やはり本丸はFinal Examということで、皆いつも以上に真剣に、学業に勤しんでいたように思います。MSBの本拠地Hariri Buildingは、試験対策期間中は文字通り「不夜城」と化していました。もちろん、試験終了後は下記の写真のように、皆喜びを爆発させていましたが笑。
クラスでの発言、Midterm Exam、及び宿題等の結果も成績に反映されるものの、やはり本丸はFinal Examということで、皆いつも以上に真剣に、学業に勤しんでいたように思います。MSBの本拠地Hariri Buildingは、試験対策期間中は文字通り「不夜城」と化していました。もちろん、試験終了後は下記の写真のように、皆喜びを爆発させていましたが笑。
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● Firm Analysis and Strategy
Opening Termに受講したStructures in Global Industriesを引き継いだ科目です。SGIはマクロ経済学寄りでしたが、本科目ではミクロ経済学の基礎的な理論(価格弾力性、完全競争市場等)を学びつつ、当該理論や経営戦略論(Michael Porter’s Five Forces Modelなど)を用いて、実際のビジネスにおける経営判断(M&Aや価格決定の是非)をディスカッションします。
毎回ではありませんが、HBS等のケースを用いる場合もありますし、ケースを用いなくても、ほぼ毎回、Wall Street Journal等の新聞記事をミニ・ケースとして取り扱います。講義はProf. Jeffrey Macher, Prof. Chris Rider, Prof. Nathan Millerの3教授による交代制ですが、どの教授も毎回相当な準備をしており、その内容は濃く、かつコールド・コールの回数も多いので(当たり前ですが)気の抜けない科目です。
● Financial Markets and Corporate Decision Making
ファイナンス理論の基礎を学ぶ科目です。割引率の概念から始まり、債券のプライシングCAPM/WACCの計算方法、NPV/IRRを用いたプロジェクト採算の分析方法などを学びます。
これだけですと、いかにも「理論づくし」の一方的な講義を想像してしまいそうですが、HBS等のケースを用いることも多いです。そもそも、担当教授は講義への事前準備として、学生に各回の講義テーマをキッチリと予習することを求めるため(事前学習のためのPrep Sheetが配布されますし、講義によってはビデオ教材も共有されます)、授業ではむしろケース等を用いながら「ファイナンス理論の経営判断への応用」を、事例をもとにディスカッションすることに重きが置かれます。
私のクラスを担当した教授は、インド有力金融機関やマッキンゼーを経て学界に転じたProf. Sandeep Dahiyaです。宿題量、コールド・コールの回数いずれも多く、毎回相当な準備が求められますが、ユーモアを交えたエネルギッシュなファイナンス論には、多くの学生の支持が集まっていたように思います。
また、当ブログでも時おり紹介されているProf. Pinkowitzも、他クラスの担当としてこの必修科目を講義しており、同じく学生からの支持を得ているようです。両教授とも「ファイナンス論をわかりやすく、楽しく教える」ことに情熱を持っておられるようで、その意味では非常に充実したファイナンス教授陣と言えようかと思います。
● Marketing Analysis and Customer Strategy
マーケティング論の基礎を学ぶ科目です。顧客分析のフレームワーク(例えば、顧客のSegmentation, Targeting, Positioning等)やBrandingといった理論を、一部ケースを用いてディスカッションする形式です。
担当教授(私のクラスはProf. Karthik Easwarが担当でした)のネットワークを用いて、有名企業(Deloitte等)のChief Marketing Officerを招き、講演頂くことも多いです。また、あるケースの執筆者がたまたまMSBのSenior Assistant Dean(Prof. Prashant Malaviya)だったということで、Dean自ら講義を行う機会もありました。
この科目では中間試験がなく、代わりに架空の製薬企業のマーケティング戦略を策定し、パワーポイントの提案資料を作成する、というチーム課題が与えられました。最終試験は、試験時間中(4時間!)にケースを一本読み、同じくマーケティング戦略を策定し答案用紙に書き込む、という独特のものでした。
● Managerial Statistics
統計学の基礎(確率論、z検定・t検定、回帰分析等)を学ぶ科目です。これこそ一方的な講義に思えるかもしれませんが、意外にもチーム課題(与えられたData Setに様々な統計学的分析を加えるというミニ・プロジェクト)が2回ほど課され、自らの理解度が試されるとともに、それをチームメンバーに説明することが求められる科目でした。
● Analysis and Reporting of Financial Information
Opening Termに受講したAccounting Fundamentalsを引き継いだ、会計学科目です。基礎的な会計規則の習得に加えて、海外子会社の留保利益に係る仕訳など、一部発展的な内容も取り扱います。もちろん、一方的な講義ではなく、実際のビジネスで起こった会計に係るイシュー(M&Aに伴うのれん償却の方法など)をディスカッションする場合も多く、クラスへの積極的な参加が求められる科目でもありました。
● その他(Study Team)
以上5科目のうち、会計学を除く4科目では、何らかの形でStudy Teamベースでのチーム課題が与えられます。Study Teamとは、これら課題に取り組むために、MSBのプログラム・オフィスによって編成された5~6人規模のクラス内チームです。
私が所属したチームは、私のほか、アメリカ人4人、インド人1人という、ややアメリカ人の多い構成でしたが、通常はよりDiverseなチームになるようです。
何だかんだで、週に1~2個はチーム課題に取り組むことになるので、自然とStudy Teamで打ち合わせる回数も増えます。一方で、私のような社費派遣生以外は、就職活動が本格化しますので、スケジューリングや課題のプライオリティ付けは、格段に難しくなります。
このため、いかにチームを軌道に乗せ、各メンバーのタスクを明確化するかを考えることも多く、個人的には非常に良い経験になりました。
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以上、Fall Semesterの感想を簡単に綴らせて頂きました。2nd Roundにアプライされる受験生の皆様は、まさにエッセイ作成等、アプリケーション・プロセスの佳境に入られていることとお察し致します。もしご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。