Georgetown‐IFC Tutorials 完結

こんにちは、Class of 2017のKです。

5月は1年の最後を締めくくる月です。

最後のSemester(の後半部分)では、以前ご紹介したGeorgetown - IFC Tutorials を受講し、エキサイティングな6週間を過ごしました。まさに、MBA1年目の最後を締めくくるに相応しいプログラムでした。
(プログラム概要のご紹介は以前の記事をご覧ください。)

ここでは、実体験を基に、本プログラムで実施したプロジェクトの具体的な内容をご紹介します。


■プロジェクト概要■
内容は、IFCのクライアントである、インドのコングロマリット企業M社に対して新規サービスビジネスの提案をするというものです。加えて、その新規ビジネスの導出にあたって、IFCが実際に現場で導入し始めている「Product Space Model」というHarvard+MITが開発した分析モデルを応用するという内容でした。
一見すると民間企業向けのコンサルプロジェクトに見えますが、クライアントはあくまでIFC(国際開発金融機関)であり、彼らの業務(途上国開発支援を目的とする民間企業への投融資)を支援するために、クライアントの新規投資アイデアを提案するという構図です。
DCに所在するMBAならではのお題と言えます。

プロジェクトチームは学校とIFCが協議してメンバーを決めますが、自分は、奇しくも学年にたった一人だけの日本人同期Yと、以前から親しかった中国人のH(男性)の3人チームでした。

IFCの切れ者マネージャーがインストラクターとなってKick off meetingから6週間、膨大なReading materialと分析課題を与え、かつ、Georgetownの教授とも毎週Meetingを繰り返して、フィードバックを受けます。与えられるものだけでなく、自分たちで必要なインプット(アナリストレポートや企業IR情報など)とアウトプット(提案ロジックの構築、産業分析など)を行います。
最後は、DCに位置するIFC本部での最終プレゼンと、MSBに対するレポート提出で完結します。



■もはや本気コンサルプロジェクト■
プロジェクトを進めるに当たって、普段の講義では体験できない数々のチャレンジに遭遇します。

最初のハードルは、「Product Space Model」の理解。
これがなかなか手強く、コンセプトは理解できても、それを自分のツールとして使えるまで理解し切るのはなかなかハードでした。3人で膨大なインプットをしながらお互いの理解を確認しあい、何とかインストラクターや教授に自信をもって説明できるまでに至りました。

さらに、毎週行われるインストラクターとのMeeting+教授とのMeeting。(それぞれ別々!)
このMeetingに向けて、自分たちのアウトプットを詰めていくわけですが、相手は外部の人間ですので、緊張感も格段に高まります。他の授業と掛け持ちしながら本気コンサルプロジェクトをやっているようなもので、週末も含めてインプットとアウトプットに追われながら何とか毎週を乗り切った感じです。
しかし、インストラクターと教授のどちらのフィードバックも毎回素晴らしいものでした。答えを与えるのではなく、いかに自分たちの目的達成に向けて次のステップを選択すべきかを議論してもらいました。

話は少し逸れますが、IFCのマネジャーと教授との信頼関係が印象的でした。教授は、「いかに理論的に正しい研究をしても、企業の現場で活かされないのでは無意味であることを、研究者は常に意識しなければならない」と断言し、そのために日頃からIFCのマネジャーとのディスカッションをしているそうです。また、IFCの方も、新しい理論や分析モデルなどを現場に積極的に取り入れようとする姿勢が強烈でした。日本にいたときにコンサルタントをしていましたが、産学がこんなに近しい関係で機能しているのは見たことがなかったので、大変参考になりました。


■最終プレゼン@IFC■
最終日はDC中心部に位置するIFC本部でのプレゼンです。
IFCの各部門から集められた15名ほどの専門家たちを前に、25分ほどのプレゼンテーションを行い、その後、20分ほど質疑応答をこなしました。
ここに参加されたIFCメンバーの、新しいアイデアに対する前向きな姿勢は感銘を受けました。多くの建設的な質問とコメントをもらうことができ、貴重な機会となりました。また、IFCの多くのスタッフと関わることができ、国際開発支援の一端を伺うこともできたことは、このプログラムならではの収穫であると感じます。


こうして無事に6週間の激動のプロジェクトが完結しました。
Georgetown MSBに入学された方には、ぜひともお勧めしたいプログラムとなりました。