ご家族連れ生活情報

今回はご家族(特にお子様連れ)で移住することを検討されている受験生向けに、DC(およびその周辺エリア)での生活環境をご家族視点でご紹介したいと思います。

結論から言うと、コミュニティ、交通機関、医療、教育、治安の点で、ご家族向けには米国でトップクラスの充実した都市といえます。


日本人コミュニティ
慣れない文化・言語の土地で生活するのはやはり不安が伴うものです。
留学生ご本人はいろんな意味で長い期間をかけて準備をしてきたかと思いますが、同行するご家族は突然の環境変化に戸惑うことも多いはずです。
そんな時、やはり日本人同士で相談したり息抜きをしたりする機会があることは大変重要です。

ワシントンDCや周辺のVirginia州、Maryland州には、留学生だけでなく、政府機関、国際機関、メディア、医療機関などに勤務する日本人とその家族が多く在住するエリアがあります。(VIrginiaのArlingtonやMarylandのBethesdaなど。)
これらのエリアでは、定期・不定期に日本人の家族で集まる機会があります。
例えば、DCとVirginia在住の日本人(主に奥さま)とそのお子さんが週に一回、主にVirginiaのArlington各地で集まる、キャピタルキッズという集まりがあります。

また、近所の教会で無料の英会話スクールも週に数回の頻度で開催されるため(乳幼児を無料で預けられるスクールも有)、日本人の奥様同士が集う場にもなっています。

もちろん、上記のエリアには他の国籍のご家族も多く住んでいますので(というより日本人はあくまでマイノリティです)、家族ぐるみのお付き合いを広げることも可能です。私も、妻がふと公園で知り合ったイタリア人のお子さん連れのご家族の自宅へディナーにご招待されたこともあります。手作りのチーズリゾットがとても美味しかったです。


交通機関
DCとその周辺州にはMetro(鉄道)が充実していますので、基本的な生活の移動はMetroで済んでしまいます。加えて、バスも複数の会社が多くのルートを運行していますし、Georgetown Universityも無料のシャトルバスを運行しています。さらに、自転車専用レーンが設定されているゾーンもありますので、学生本人は自転車通学も便利です。

車を購入すればもちろん移動はさらに便利になります。ただ、カーシェアやレンタカー、そしてUberなどを状況に合わせて使い分けると、大体の車移動ニーズは満たされてしまうのも事実かもしれません。
そもそも、DCとその周辺州の住宅エリアには、だいたい徒歩圏にスーパーがいくつかありますので、毎日の移動で車を必要とすることはないでしょう。
MetroはDCの生活の足として欠かせない



医療
さすが医療大国の大都市圏だけあって、DCやVirginia州、Maryland州の都市部(=GUの学生が住むエリア)において医療機関に困ることは全くありません。車で10分程度の距離に複数の医療機関の選択肢があります。
日本人医師がいる総合病院や歯科もありますし、予約なしで子供をすぐに診察してくれる大病院も近くにありますので、お子さんの急な発病の時にも安心できます(私も息子が突然の発熱+中耳炎にかかり、どうにもならなくなって近くの大病院に駆け込みましたが、とてもスムーズに診察・薬の処方をしてくれたので安堵しました)。


なお、米国の医療保険は日本と違い民間の保険会社と契約をする必要があり、保険料は高額になります(目安として年間15~25万円くらい。日本の健康保険料を年換算した額と比較すると、それほどビックリする価格ではないでしょうか)。また、保険が効かない医療サービスを受けると驚くほど高い請求を受けることになるのでご注意ください(一般的に歯科は保険対象外です。渡米前に歯の治療は完全に済ませておきましょう)。
保険が無い場合、例えば通常の健康診断の受診で$200程度、急な発熱で緊急外来で受診・処方を受けると$450程度、歯医者での虫歯治療が$500程度、根幹治療のような大きな治療は$4,000程度、といった相場感です。



教育
その年の9月時点で5歳以下(基準は州や群により異なります)のお子さんはまだKinderには入園できませんので、Pre-schoolに通わせるのが一つの選択肢となります。VirginiaのBallston地区やMarylandのBethesda地区などは、いくつもPre-schoolの選択肢がありますので、自宅から徒歩圏で通わせることも可能です。
Pre-schoolは民間サービスになりますので金額は一般的に高くなります。例えば、週5日、朝9時から午後3時頃まで通わせると$1,500/月といった相場です。施設によっては週3回、午前だけ、といった選択ができる場合もあり、金額はその分安くなります。

その年の9月時点で5歳になっている(基準は州や群により異なります)お子さんはKinder(または同等の教育機関)に通うことになります。Kinderは公立の義務教育なので基本的なTuitionは無料または低額となります。(詳細は州や群によって変わるようですので、居住地が決まったらHomepage等で調べることをお勧めします。)

また、Smithsonianエリアの文化施設(約20施設)がほぼ全て無料で入館できる点も見逃せないメリットです。巨大な動物園、世界の著名な画家の絵が並ぶNational Gallery、恐竜の化石や生物の標本が大迫力で展示されている自然史博物館、スペースシャトルや日本のゼロ戦の実物が鑑賞できる航空宇宙博物館など、1つを見て回るだけで丸一日かかる充実した施設がこれだけ密集しているSmithsonianエリアは圧巻です。毎週のように子供向け・大人向けの企画イベントが開催されていますので、子供も大人も多くの教養と刺激を得られること間違いないでしょう。

観光客にも大人気の航空宇宙博物館



治安
最後に、やはりご家族連れの留学生が気になるのは治安だと思います。
まずDCやそのすぐ周辺のVirginia州, Maryland州(と言っても広大ですので、ここではGUの学生が住むエリアに限る)を歩いてみて驚くのは、道がとても清潔できれいであることだと思います。歩道のいたるところに設置されたごみ箱や、行き届いた清掃サービス等が機能しているといった理由だけでなく、ヤンチャして汚しまくる人が少ないというのも一つの理由ではないかと推察します。
また、DCは治安の良いエリアとそうでないエリアがはっきり分かれています。そして、普通に生活していれば、一般的に治安が悪いとされる地域には行くことはありません。特にGeorgetown UniversityがあるGeorgetownエリアは立派な家が立ち並ぶ清潔で落ち着いたエリアです。
また、GUの学生が多く住むVirginia州Arlington群へ入ってすぐのエリア(Roslyn駅~Bollston駅あたりまで)はここ10年くらいで一気に再開発が進み、きれいなマンションや戸建て住宅が並ぶ人気エリアとなっており、治安も極めて良いです。



以上、全体感をおさえるための概要のご紹介まで。
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