ケリー国務長官・ライス大統領補佐官、GUへ来る!


Class of 2018Hです。MSB入学後初めての投稿は、ビジネス・スクールの王道からはやや外れますが、11月に大統領選を控えているということもあり、Georgetown University(GU)らしく国際政治・外交関連イベントの参加体験記です(いずれも、MSB主催のイベントではないのですが…。)

914日と16日に、立て続けにアメリカ外交の大物が来校されました。スーザン・ライス国家安全保障問題担当大統領補佐官と、ジョン・ケリー国務長官の2名です。

     The Exit Interview Series

ライス大統領補佐官は、9月からスタートした企画”The Exit Interview Series”の第1回ゲストとして来校されました。”The Exit Interview Series”とは、オバマ大統領がその任期を終えようとしていることを受け、オバマ政権のキーパーソンをキャンパスに招いて公開インタビューを行い、オバマ政権を総括するという、きわめてGUらしい試みです。

ライス大統領補佐官は、オバマ大統領の側近として政権初期は国連大使を務め、現在は国家安全保障問題担当大統領補佐官の職にあり、一貫してオバマ外交の中枢を担ってきた方です。そのため、(1)国際協調主義を基軸とした米国のグローバル・リーダーシップ確立、(2)気候変動、パンデミック等の非伝統的な外交課題への注力、といったオバマ政権の外交スタンスを、明快な語り口で解説して下さいました。

“The Exit Interview Series”のテーマは、外交に限られているわけではなく、今後もジェイコブ・ルー財務長官(この方はGUローセンターの卒業生でもあります)など主要閣僚の来校が予定されており、ワシントンDCの立地アドバンテージを最大限に活用した企画と言えるでしょう。
オバマ政権下の米国外交を総括するライス大統領補佐官(写真左)
     Our Ocean, One Future

ケリー国務長官は、上院外交委員長を務め、大統領選にも立候補した経験も持つ、民主党の大物政治家です。今回は、”Our Ocean, One Future”という、グローバルな海洋環境保全のあり方を議論するシンポジウムのゲストとして、GUへ来校されました。当日は(筆者含む)多くの学生が朝から講堂の前に並んでいましたが、MSBの学友によれば、並んだものの、満員で聴講できなかった学生も居たとのことです。

ニクソン政権時代の環境保護庁設立から現在に至るまでの米国の環境政策(とりわけ海洋環境保全政策)を淀みなく解説されたほか、オバマ政権による海洋保護区設定・拡大への取り組みや、COP21でのパリ協定締結に至る国際協調主義的なリーダーシップにまで言及され、ライス補佐官が示したオバマ政権の外交スタンスを再確認することができました。

大物政治家だけあり、目下、全米の注目を集めている大統領選にも触れ、キチンと笑いも取りながら、その話術で聴衆を引き付けておられました。
グローバルな海洋環境保全について語るケリー国務長官(写真中央)。写真左は俳優エイドリアン・グレニアー